大阪モデル
吉村大阪府知事が打ち出す大阪モデルで、昨日、コロナ感染拡大を受けて 5人以上の宴会自粛を府民に要請しました。
当店では先般より、原則4名様までのご利用をお願いしています(事前予約があれば5名様以上も可)。目的は適切なソーシャルディスタンスの保持のためです。その手段として席数を間引き、半分の15席しか用意しないことにしました。それにより、カウンター席では隣との距離を1m~1m20cm確保。テーブル席では対面距離を2m確保、且つアクリルパーテーションで仕切っています。
吉村知事の要請は概ね理解できるところです。政府が大人数での宴会を控えるよう呼びかけながら、では何人からが大人数なのかという定義を曖昧なままにして提示してないからです。吉村知事自身も「4名までと決める科学的根拠はない」と言っています。それでも何等かの線引きをすることで、行動様式を見直してもらいたいという積極的なアプローチは、無策な政府の姿勢よりも具体的で評価できます。
しかし、目的と手段という観点から見れば、合理的理由がその手段に存るかと言えば疑問を感じる部分もあります。一律に5名以上の利用自粛を要請するのではなく、各店の席空間に合わせた運用を柔軟に求めるべきでしょう。60cm×60cmのテーブルに4人座るのはOKで、120cm×120cmのテーブルに5人座るのはNGというのでは、運用が硬直過ぎて現場の混乱を招きます。
また、利用目的についても知事は言及しています。例外として家族・親族の集まりは5名を超えてもOKだと。お盆時期に各地方から参集するだろう親族の会食のほうがリスクあるように思えますが・・・。お客様の利用目的を店側が把握するのは困難ですし、過度な負担を強いられます。会社の飲み会でも、予約時に親族の集まりだといえば5人以上の宴会が可能となってしまいます。
生活・行動様式の変革を求められている今、利用する側も事業者側も互いに協力・努力・自制が必要でしょう。私はお店の存在がお客様にとって必要なのだという自負を持って、お客様のための店を維持していくために何が必要かを日々考えております。
私が吉村知事の立場なら、次のように府民に訴えるでしょう。
【会食は原則4名までの利用を要請するものとする。但し、適切なソーシャルディスタンスと感染防止策を講じている場合はこの限りではない。】